GBPJPYのチャートを見て、「テクニカル分析とは何だろう」と思ってから、その後。

テクニカル分析とは・・・・。」から始まり、まとまりの無い記事を書き、「(続1)テクニカル分析とは・・・・。」では早くも本題から外れ、「(続2)テクニカル分析とは・・・・。」を書いてからは、放置。そんな流れだけど、チャートのことは忘れていない。今回も脈絡なく、思ったことを書き留めておく。後で見直すために。

まずは、2014年1月21日1時21分のGBPJPYチャート4時間足。

何の予備知識*1も無しにこのチャートを見ると何を思うだろうか。

既に水平線が2本と下落チャネルの2本の線が引かれている。そして、現在の価格が170.9付近であり、これは下落チャネルのレジスタンスラインにサポートされる形となっている。これだけで、「上昇転換の必要条件を満たし、価格は上昇していくだろう」と考える人もいるかもしれない。さらにそのような人達のなかで169.882に引かれた水平線を見て、「下落チャネルを上抜けたことにより、売りから買いへのトレンド転換が起こりそうだが、外れた場合はどこまで下がるだろうか?そうだ、169.882の水平線にも買いは多そうだから、そこを損切りポイントとしよう。その場合、損失は170.9-169.882=1.12円程度か。仮に上昇して利益となる場合は、どこまで上昇するだろうか?損失:利益=1:2となるためには、2円程度の利益が必要だから172.9程度まで上がる必要があるが上がるのかな?」とかんがえる人もいるかもしれない。

それでは、次のチャートだとどうだろうか。このチャートは2014年1月21日1時34分のGBPJPYのチャート4時間足。上のチャートとホボ同じ時間のチャートだが、違いは水平線と下落チャネルの線を書いていないこと。

巷で「テクニカル分析」と言われているものを実践している人ならば、まずはトレンドラインをひこうとするのではないか。何の道標もない道を歩くのは不安だからね。
というわけで、1本線を引いてみる。レジスタンスラインである。

あれ。1枚目のチャートと違う。はい、その通り。いつの間にか下落トレンドの範疇に収まっていることになっているw。これが錯覚というか、自己ひいきというか、なんて言えばいいのかは分からないが、人間が手動で分析をして線を引く場合には避けて通れない問題。ただ、今回はそこには目を瞑る。
人が手で線を引いて分析して、このような2通りの解釈が存在した場合、当初引いていた下落チャネルのレジスタンスライン(オレンジの線)に従ってトレードする人は、トレンドが上昇転換したと考えているためレジスタンスライン付近では買おうとするだろう。一方、青線を引いた人は、下落トレンドが継続していると考えているため青線付近では売ろうとするだろう。結局次の図のような状況になると考えられる(オレンジの上矢印が買い、青色の下矢印が売りを表す)。

仮に相場に参加している人が、この2通りの解釈のいずれかに分かれるとすれば、トレンドラインの引き方に対する認知の差異だけが、売買の差異になるだろう。
仮にそのような状況だとしよう。仮にそうだとしても、オレンジの線を見ながら買いトレンドに変化すると考えている人と、青の線を見ながら下落トレンドが継続していると考えている人のどちらが正しいのだろうか?
答えは既に決まっている。多数決なのだ。オレンジの線で考えている人(買い方)が多ければ上昇していくし、青線で考えている人(売り方)が多ければ下落する。ただ問題なのは、どちらが多数派なのかが分からないことだろう。
チャートを見てトレンドラインを引いて分析をするというアプローチに加えて、多数派がどちらなのかを判別できる何かを加える事ができれば大分楽になる。
その状況を表しているのがチャートなので、結局チャートを分析することになるが、また同じことを考えてしまう。結局、卵が先か鶏が先かという話になり、いつもここで煮詰まってしまうので、これ以上書かないが、この辺の打開策を見つけられないかと思ったりもする。方法が無いわけじゃないけど。

さてここで、オレンジ色の線を元に考えている人と、青色の線を元に考えている人のことは忘れて、「多数派」について考えてみる。
下図は先程のチャートの1つの大きな陽線を赤枠で囲んだものである。

この陽線は英国小売が良かったことによる買いである。


これを見て思うことは、「指標の結果が良かったことで、多くの参加者が買いに回った。」ということだと思う。そして、次に下髭が出ていることから、この買いは継続しているとも考えられる。
多数派がどこにいるのかは、なんらかのイベントで大きく動いたポイントに滞在しているのかもしれない。もっとも、彼らの滞在期間(有効期限)が不明なのが、また問題なのだが、それはどのようにすれば知ることができるのかは分からない。

*1:それまでに起きた経済指標発表の結果などの情報