【これなら分かる最適化数学】第1章 数学的準備に登場する定理たち
- 作者: 金谷健一
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 2005/09/01
- メディア: 単行本
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この本を読んでいる。易しい例題が豊富なので比較的スラスラ読めるが、忘れっぽい性格なので、登場する定理を中心に結果をまとめていく。
【定理1.1】
曲線f(x,y)=0の点(x,y)における法線ベクトルはである。
【定理1.2】
点における曲線f(x,y)=0の接線は次式で表される。
ベクトル表現を用いると次のようにかける。
ただし、はベクトルの内積を意味する。
【定理1.3】
局面f(x,y,z)=0の点(x,y,z)における法線ベクトルはである。
【定理1.4】
点における曲面f(x,y,z)=0の接平面は次式で表される。
【定理1.5】
【定義 2次形式fの係数行列】
Aを対称行列とする。2次形式fは次のように表され、Aを2次形式fの係数行列と呼ぶ。
2次形式の係数行列は常に対称行列と約束する。
【定理1.6】
2次形式の微分。
【定理1.7】
任意のベクトルx,yと、任意の行列Aに対して次が成り立つ。
【定理1.8】
対称行列はn個の固有値をもつ。それらは全て実数であり、対応する実数の固有ベクトルからなる正規直交系が存在する。
【定義 対称行列の対角化】
対称行列Aの固有値に対する固有ベクトルの正規直交系を用いて
と置く(Uを直交行列と呼ぶ)。
このとき、(単位行列)。
また、次が成り立つ。
これから次が導かれる。
対称行列Aをこのように分解することをスペクトル分解(または固有値分解)と呼ぶ。
【定理1.9】
任意の2次形式は変数変換によって2乗和の形の標準形に直せる。このときの係数は係数行列Aの固有値であり、変数変換の行列は単位固有ベクトルの正規直交系から得られる。すなわち、次が成り立つ。
、
【定理1.10】
Aが正値対称行列である必要十分条件は任意の0でないベクトルxに対して次式が成り立つことである。
【定理1.11】
Aが半正値対称行列である必要十分条件は任意のベクトルxに対して次式が成り立つことである。
【定理1.12】
Aが半正値対称行列のとき、2次形式を最大にする単位ベクトルはAの最大固有値に対する固有ベクトルであり、の最大値は行列Aの最大固有値に等しい。
【定理1.13】
Aが半正値対称行列のとき、2次形式を最小にする単位ベクトルはAの最小固有値に対する固有ベクトルであり、の最小値は行列Aの最小固有値に等しい。