英国EU離脱に関するテクニカル分析の観点による復習 〜 噂で買って事実で売れ。真実は闇の中。
最近、決算書の読み方を少しずつ勉強しており、前回「5938 LIXILグループの決算書を読んでみる 〜 2」は後日追記として中途半端に終わらせていた。
忙しくて中々時間が取れないうちに、歴史的なイベントが開催された。
流石に記念日なので、自分用にメモしておく。
◎今回書くこと
Brexitのイベントによる為替の動きをどのように考えていたか。開票前の考え、開票時のアクション、開票後の出口について自分が考えていたことをメモする。
※)私はマクロ経済には疎いし、それを上手に扱ってトレードに活かすことができるという考えを(今のところは)持っていない。あくまでも独自の相場観。つまり素人ってことです。
◎目的および動機
・自分の相場観を確認しておくことが目的。
・現在の私は為替トレードしていない。つまり、相場から離れている。しかし、相場観は必要で、しかも様々な人が様々なことを主張しそれに従わざるを得ない状況もある中で、自分の相場観を衰えさせたくないことが動機。
それでは、メモを始めよう。大方次のような順番で話を進める。
1.Brexitを意識した時(Brexitという用語を知った時)
2.英国残留派コックス議員の殺害事件
3.「噂で買え、事実で売れ」?「噂で売れ、事実で買え」? 一体どっち?
1.Brexitを意識した時(Brexitという用語を知った時)
まず最初に、恥ずかしながら私は「Brexit」という言葉を「5月最終週〜6月1週目」頃までは知らなかったと記憶している(終わったことは忘れるので記憶が曖昧。記憶を辿りながらなので記憶が美化されている可能性は(本記事に関しては十分)あり得る。)。
基本的に私は、チャート・価格を元に相場を考え始める。入口は価格データってこと。
それで、4月10日くらいからGBPUSDはテクニカル的に買いトレンドに突入だと思っており、4月20日〜4月25日にかけて買いトレンドに転換したと判断した。
その後、ゴールデンウィークで落とされるも5月半ばからの上昇の動きからやはり買いトレンド継続だと考えていた。
ところが、6月に入っても上昇が続かない違和感。そこで初めて材料を探した。
FOMCの利上げ期待が遠のいたというイベントがあってもGBPUSDが上昇しないのだから違和感が出た(流石にFOMCなどの主要イベントは価格以外のファクターであっても価格に影響を及ぼす重要なファクターなので考慮している)。
材料を探して初めて「Brexit」という用語を知った。当時はpoll(世論調査)によって英国離脱派が僅かに優勢だったからポンドが売られたなどと報じられていた(と思う)。
結局、世論調査もブックメーカー以外にも幾つか実施しているし、結果も途中経過もそれによって異なるし、よくわからない。だからそれが不安心理を煽るのでネガティブ要因としてポンドは売られているのだなと気がついた。
「Brexit」という用語、そして「poll(世論調査)」の存在を知ってから漸く考えを売りに転換へ。
2.英国残留派コックス議員の殺害事件
ところが、売りだと考え始めて暫くしてから事件が起きた。
Bloomberg - U.K. Lawmaker Jo Cox Is Murdered, Silencing Brexit Debate https://t.co/kf4NGgPfxR
— Global Economist (@GLOBALECOM1) 2016年6月16日
この時はFOMC、BOJのイベント付近だったせいもあり、レートをリアルタイムで見ていたからよく覚えている。
急激な反発。当初はテクニカル的にも直近安値付近だったため、そのせいかと思っていたがユーロドルも同様に激しく反発したため、材料探し。
そしたら暫くしてから議員殺害の報道を見つける。
その時は即座に買いとは行かない。まだわからなかったから。ただ、そこから(テクニカル的にも良い位置で)反発し、それに追随してEU残留派が優勢という報道が報じられてきたので徐々に買いトレンドを確信。
3.「噂で買え、事実で売れ」?「噂で売れ、事実で買え」? 一体どっち?
個人的に、今回のチャンスは2つあったと思っている。
私の思い描いていたシナリオは次の通り。
1.まずは①での売り(Brexitというキーワードを元にした噂による(不信感からの)売り)。
2.次に②での買い。議員殺害によって離脱はあり得ないだろうという判断からの買い(議員殺害は国民投票による残留決定という「事実」ではないが、残留を織り込んだ「実質的な事実」と私は捉えた)。これら1および2が1つ目のチャンス。
そして大事なのが、②の時点で、国民投票開票開始時点での「売り方針」が「国民投票の結果によらずに」決定されること。これが2つ目のチャンスで③に繋がる。
事実、私は②の時点で議員殺害事件を「実質的な事実」として捉えており、これは「英国残留と考えていた」のと同義である。しかし、売りなのだ。そこで③である。3.最後に、②での買いを③で売る。つまり、開票開始少し前か開票開始時点で売っておく。
これが2つ目のチャンス。理由は、これが有利だと考えているから。開票開始前の時点で、開票後に考えられるシナリオは次の2つ。
1つは「残留」してGBPUSDが上昇する。2つ目は「離脱」してGBPUSDが下落する。果たしてどちらのリスク(分散、値動きの幅)が大きいだろうか。後者でしょう。なぜなら、開票開始前に既にGBPUSDは買われているから。
仮に残留となった場合には上げるだろうが、既に上げていて織り込んでいる中で更に上げる値幅はどのくらいだろうか。しかも利益確定の売りも出てくる。
それならば、「離脱」というネガティブサプライズがあった場合に備えるべきだ。
だから、投票の結果に関わらずに開票時点で「売り」。もっと言うと、開票開始から結果判明までは右往左往するリスク、Offer/Bidが薄いリスクもあるからその回避もある。
結果は、EUから英国が離脱したね(´・ω・`)
英離脱でポンドは1.25─1.30ドルに下落へ、ドルは90円に=モルガンS https://t.co/GYslTJd34k
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2016年6月24日
「米国は7月の利上げの芽が完全に摘まれたうえ、年内実施の可能性も著しく低下した。長期的な円高見通しの確度を高めるイベントになった」との声も https://t.co/yQyoBc8nhz #ブレグジット #EU離脱 #英国民投票
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2016年6月24日
英国、EU離脱でリセッション入りへ=有力ファンドマネジャー https://t.co/18hbmYLU4V pic.twitter.com/VLm2yl81oe
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2016年6月24日