4739 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の損益計算書

「3.損益計算書」で、損益計算書について簡単に学んだので実際に企業の損益計算書を眺めてみる。

どの会社でも良いが、たまたま思いついた「伊藤忠テクノソリューションズ」を例にしてみる。

伊藤忠テクノソリューションズの損益計算書はここで公開されている。

この記事を書いている時点で「2016/3」の損益計算が最新として公開されているので、キャプチャをとってのせておく。

Excel版もダウンロードできたので、ついでにそれも。

さて、これを例に実際に「3.損益計算書」で学んだ項目を計算する。
具体的には、「売上総利益」、「営業利益」、「経常利益」、「当期純利益」の4つである。

まず、「売上総利益」だが、これは「売上高−売上原価」で求められる。
CTCの損益計算書では、

「売上収益−売上原価」=391,606−300,080=91,526

確かに正しい。

次に、「営業利益」を求める。
「営業利益」は「売上総利益」から「販売費および一般管理費」を除いたもの。
CTCの損益計算書では、「販売費および一般管理費」の他に「その他の費用」および「その他の収益」も加味しなければならないため、

「営業利益」=「売上総利益」−「販売費および一般管理費」+「その他の収益」−「その他の費用」=91,526−63,464+450−569=27,943

となる。
これは、CTCの損益計算書1円違う100万円違う(単位が百万円。これ違ってもいいのかな。私の間違いかな。)けど、計算が間違っているようにも思えない。なぜ?
とりあえず、無視する。

次に、「経常利益」を求めるべく、「営業外収益」と「営業外費用」を知りたいが、どれか分からない。

「経常利益」=「営業利益」+「営業外収益」−「営業外費用」
「税引き前当期純利益」=「経常利益」+「特別利益」−「特別損益

なので、営業利益から経常利益を求めるには、営業外収益と特別利益の合計として、

「金融収益」+「持分法による投資利益」=193+50=243

とすれば良い。
また、営業外費用と特別損益の合計として、

「金融費用」+「関係会社株式売却益」=243+0=243

とすれば良いので、

「税引き前当期利益」=「営業利益」+(「金融収益」+「持分法による投資利益」)−(「金融費用」+「関係会社株式売却益)=27,943+243−243=27943

最後に、「税引き前当期利益」から「法人税および住民税」を除くと当期純利益が算出される。
CTCの損益計算書では「法人所得税」のみが表示されており住民税は見当たらないが、これでよいのだろう。
「当期利益」=「税引前当期利益」−「法人所得税」=27943−9804=18139